こんにちは。立川市 歯科島津医院 院長の島津です。
強まる日差しに
夏の訪れを感じる季節を迎えましたが、
皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今回は定期的なレントゲン撮影の重要性について
お話したいと思います。
まずはこちらのレントゲン写真をご覧下さい。
レントゲン左側(撮影部位は右顎)に
歯の頭を含んだ大きな黒い袋状のものが
顎目一杯に映っているのがお分かりでしょうか。
これは、親知らずの
含歯性嚢胞(がんしせいのうほう)というもので、
骨に埋まった歯の成分が袋状になる病変のことです。
多くは無症状で、
虫歯の治療や歯周病の治療で
レントゲンを撮影した際に
偶然発見されることが多い病気ですが、
放置すると顎の骨を吸収しながら大きくなります。
このレントゲンの嚢胞は、
長年レントゲン撮影を怠っていた為に
発見が遅れ巨大化してしまい、
骨折一歩手前の状態となったものです。
何を隠そう、
このレントゲン、私のものなんです。
昨年から、右奥の口腔粘膜に
羊皮紙様感(ペコペコとした感触)を感じていながらも
忙しさにかまけて、撮影の機会を失っており、
炎症を伴う腫れが出てから
やっと撮影した時には既にこの状態でした。
含歯性嚢胞の好発部位は、
顎に埋まった下顎智歯(親知らず)及び前歯部で、
治療方法は、嚢胞除去及び原因歯の抜歯
もしくは開窓療法となります。
ここまで嚢胞が大きくなってしまうと、
年単位での治療となってしまいます。
定期検診の際に、被曝量等を気にされて、
レントゲン撮影を希望されない患者さまが
いらっしゃいますが、
埋伏歯を肉眼で判断することは困難ですので、
レントゲン検査が必須となります。
レントゲン撮影(パノラマエックス線)は、
埋伏歯の有無以外にも、顎関節の状態や、
歯周病の進行度、上の写真のような
骨の病気の有無等を確かめることができます。
歯科治療で受けるレントゲン撮影による被ばく量は、
自然放射線と比較して極めて少なく、
健康に影響が出る被ばく量と比べると桁違いに少ないので、
早期発見や、診断や治療の精度を向上させるために
重要な検査手段となります。
万が一、病変が見つかったとしても、
近隣の専門医へご紹介し、
地域連携医療システムにより、
当院ではかかりつけ医として、
患者さまをサポートさせていただきますので、
ご安心下さい。
1年以上レントゲンを撮っていないという方は、
撮影することをお勧めいたします。
私の治療については、
またお話させていただけたらと思います。
暖かくなったとはいえ肌寒い日もありますので、
健康には十分にご留意下さい。
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